バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、一般的には「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」をバイオマスと呼びます。バイオマスの種類には1.廃棄物系バイオマス、2.未利用バイオマス、そして3.資源作物(エネルギーや製品の製造を目的に栽培される植物)があります。廃棄物系バイオマスは、廃棄される紙、家畜排せつ物、食品廃棄物、建設発生木材、製材工場残材、下水汚泥等があげられ、未利用バイオマスとしては、稲わら・麦わら・もみ殻等が、資源作物としては、さとうきびやトウモロコシなどがあげられます。
バイオマスから得られるエネルギーのことをバイオエネルギー、またはバイオマスエネルギーとも言います。バイオマスを燃焼することなどにより放出されるCO2は、生物の成長過程で光合成により大気中から吸収したCO2であり、化石資源由来のエネルギーや製品をバイオマスで代替することにより、地球温暖化を引き起こす温室効果ガスのひとつであるCO2の排出削減に大きく貢献することができます。したがって京都議定書のCO2削減目標をわが国が達成するためには、大幅なバイオマスの利活用が必要であるとされています。
このように世界では温暖化問題・廃棄物問題の両面からバイオマス利活用の推進に取り組んでいます。