フードバンクはこれまで廃棄されていた食品を活かして生活困窮者支援団体等に引き渡す活動であり、食品ロス削減に加えて社会福祉の向上や環境教育効果など多様な波及効果を持っています。全国では30 箇所以上、中国四国地方では9県中、香川県・山口県を除く7県でフードバンクが設立されています。
弊社は平成23年度、24年度の農林水産省フードバンク活動推進事業において、全国初の試みとなった複数団体によるフードバンクの設立・拠点形成を岡山県において実現させました。
フードバンク岡山の特徴は食品利用団体が互いに助けあうシステムを採用している点にあり、一つ一つの団体の負担を減らすことで、全国の多くのフードバンクが抱えている運営上の課題(事業費の確保や活動の拡大等)の解決策として注目されています。香川県には現在フードバンクの母体は存在せず、有志の個人が東京のセカンドハーベスト・ジャパンから送られてくる食品を高松市内の一部の施設に配布している状況で、活動を地域に根付かせるために、様々な課題があります。
そこで今年度の事業では、中国四国地方におけるフードバンク活動の推進のための第二ステージとして、これまでのフードバンク岡山設立で蓄積された知見を活かし、香川県において持続可能なフードバンクシステムを新たに構築することを目的とし、それにより、香川県の食品関連事業者および家庭における食品ロス削減を図ります。
食品廃棄物の発生抑制は、食品自給率の低いわが国にとっては重要な課題であり、食品事関連業者はもとより、消費者一体となって取組むべき課題です。そこで発生抑制の有効な手段であるフードバンクについての研修会を、まだフードバンク活動の運営主体がいない香川県において開催します。
研修会では、食品関連事業者の食品廃棄物発生抑制推進と、食品関連事業者・一般市民のフードバンク活動への理解をすすめ、協力の輪を広げることを目的とします。食品関連事業者・一般市民の皆様を対象に開催いたしますので、多くの方々のご来場をお待ちしております。